中部国際空港の訪日客を愛知4市へ AIタクシー相乗りや多言語予約など、スタートアップ等の4事業が実証へ

愛知県は、中部国際空港を利用する外国人旅行者を県内に呼び込み、周遊を促すため、スタートアップ等が手がける4つの実証事業を選定した。県は今年度、モデル地域に設定した半田市、西尾市、蒲郡市、常滑市の4市と協働し、空港を使う外国人旅行者をこれらの地域へ誘客する実証事業に取り組んでいる。今後は、選定した実証事業を円滑に実施できるよう進めていく。
ガバメントピッチに20者が提案
選定に先立ち、6月12日に蒲郡市の銀波荘でガバメントピッチイベントが開かれた。県側が解決したい課題を発表し、これに対して20者から提案が寄せられた。募集テーマとして示された課題は次の4つである。
- ①予約不要or直前予約可能かつ短時間で楽しめる観光コンテンツの提供
- ②セントレアから入国するインバウンドへの情報発信
- ③セントレアから帰国するインバウンドへの情報発信
- ④移動手段の提供や荷物問題の解消
集まった実証事業案は、愛知県等で構成する外国人旅行者周遊促進モデル実証事業実施協議会が審査し、最終的に4事業が選ばれた。以下では、事業者名の五十音順に紹介する。
選ばれた4つの実証事業
アソビュー:空港到着後や帰国前の空き時間に4市の体験を
アソビュー株式会社(東京都品川区)は「アソビュー!体験観光ネットワーク×多言語予約システムを活用したインバウンドすきま旅流通事業」を実施する。4市の体験コンテンツを短時間で楽しめる商品に磨き上げ、特設サイトを通じて販売する。空港到着後や帰国前の空き時間を活用した周遊・消費の促進を目指すもので、対応する課題は①、②、③。
ikura:WhatsApp等のツール上でAIエージェントが提案から予約・決済まで支援
株式会社ikura(東京都港区)の「AIエージェントを活用した間際観光促進事業」は、訪日外国人旅行者が日常的に使うWhatsApp等のコミュニケーションツールを舞台にする。AIエージェントが観光スポットや体験コンテンツの提案から予約・決済までを一貫して支援し、間際観光を促進する。対応する課題は①、②、③。
Near Me:AIマッチングで既存タクシーを相乗りに
株式会社Near Me(東京都中央区)は「AIマッチングによるタクシー相乗りサービス導入事業」に取り組む。同じ方向へ移動する旅行客をAIで効率的にマッチングし、地域の既存タクシーを活用した相乗り移動サービスを提供することで、二次交通の確保と周遊促進を図る。対応する課題は④。
Limot・ATグループ:多言語音声ガイド付き小型モビリティ
合同会社Limot(広島県広島市)と株式会社ATグループ(名古屋市昭和区)による共同事業体は「多言語音声ガイド付き小型モビリティ事業」を担う。多言語音声ガイド付き小型モビリティ「C⁺walk」を用いて、4市内の周遊というミクロ視点での移動需要の喚起と移動手段の提供を行う。対応する課題は①、④。
実証は2027年2月まで、3月に成果報告会
実証事業は2026年10月下旬から、準備が整ったものから順に始まり、2027年2月まで実施される。2027年3月には成果報告会が開催される予定だ。
主催する外国人旅行者周遊促進モデル実証事業実施協議会は、2026年3月23日に設立された。会長は愛知県観光コンベンション局国際観光コンベンション課長が務める。構成員は同課のほか、半田市市民経済部観光課、西尾市交流共創部観光文化振興課、蒲郡市産業振興部観光まちづくり課、常滑市観光コンベンション推進課、一般社団法人愛知県観光協会で、事務局は愛知県観光コンベンション局国際観光コンベンション課が担当する。
出典:愛知県










