「TOUCA TOUR in 福住」開催報告:兵庫・丹波篠山で幸福な暮らしとまちづくりを学ぶ

ツアーの概要と宿泊施設について
今回の「TOUCA TOUR in 福住」は、一般社団法人Intellectual Innovationsが運営する共同コミュニティ「TOUCA」が企画したものです。ツアーでは、参加者がまちを歩き、地域で運営されている宿に宿泊し、まちを支える具体的な仕組みについて学びました。
開催期間: 2026年8月3日(月)〜8月4日(火)
場所: 兵庫県丹波篠山市福住エリア(京阪神から車で約1時間)
宿泊は、福住から車で15~20分ほどの後川エリアにある以下の2つの宿に分かれて行われました。
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後川 天空農園
一棟貸しの宿で、「“何もしない”贅沢」をコンセプトに掲げています。約1,200年前に東大寺へ米を献上した伝承が残る、美しい棚田の中に佇む施設です。
https://tenkunouen.tanbasasayama.com/ -
山里の宿 輪の里
後川集落の古民家を改修した宿で、夕食には全員でバーベキューを楽しむ時間が設けられました。
https://wano-sato.com/
今回のツアーは既に開催済みであり、料金や予約方法に関する情報はプレスリリースでは提供されていません。

TOUCAとは
TOUCA(https://touca.jp/)は、「日本の観光の先をてらし、各地域をともす「灯火(とうか)」」を掲げ、全国のコミュニティパートナーと一般社団法人Intellectual Innovationsが地域や組織を超えて運営する共同コミュニティです。文化、暮らし、食、自然、循環といった多様なテーマに地域の最前線で向き合う「遊学者」と、地域を巡る人々が出会い、学びを深め合う場を提供しています。TOUCAでは、年2回・2泊3日の「ゼミ合宿」を経営者向けに、よりカジュアルな「ツアー」を次世代のリーダーやメンバー向けに開催しています。

福住のまちづくりと「幸福な暮らし」への問い
ツアーの舞台となった丹波篠山市福住は、京阪神から車で約1時間の旧宿場町です。2012年には国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、伝統的な町家が連なる街並みが特徴です。

このまちでエリアマネジメントを手がける株式会社Local PR Plan代表取締役の安達鷹矢氏は、2011年に福住へ移住しました。当時、地域の商店と老舗の鶏肉屋しかなかった福住は、2025年には約45軒の商店・工房・ビジネス拠点が並ぶまでに発展し、移住者も約180人(総人口の16%)に増加しています(出典:安達氏note https://note.com/local_pr_plan/n/n7ae9edbe9df7)。
安達氏のまちづくりの出発点にあるのは、「幸福な暮らしには何が必要か」という問いです。行政が社会課題から目標を立てるのに対し、安達氏はそこに住み、事業を営む人々の実感から逆算してまちの計画を立てています。今回のツアーは、この「暮らしの側」に身を置く貴重な機会となりました。
プログラム詳細:まちを歩き、学び、体験する
プログラム①|まちを歩き、宿に泊まる
ツアー初日は、閉校した旧福住小学校を活用した拠点「SHUKUBA」にある安達氏のオフィスでのレクチャーから始まりました。その後、参加者は街道を歩き、伝統的な町家の中に点在するクラフトビール醸造所、吹きガラス工房、コーヒーショップなどを巡りました。移住者がどのような理由で開業したのか、その経緯を直接聞くことで、まちの息遣いを肌で感じることができました。


夜は「後川 天空農園」と「山里の宿 輪の里」に分かれて宿泊。棚田の広がる田園風景の中で、ゆったりとした時間を過ごしました。



2日目は、地域で古民家の設計を手がける水谷設計舎の水谷氏と、施工に携わる岡田工務店(https://okada-koumuten.com/)の岡田氏による案内で、古民家再生の現場を巡りました。再生を終えた建物から、これから取りかかる建物までを見学し、構造、法規、費用、工期、そして担い手といった、古民家を残す上で大切な具体的な話を聞くことができました。

プログラム②|レクチャーで学ぶ、続けるための仕組み
初日のレクチャーでは、まちを続けるための4つの問いが示されました。

旧福住小学校を活用した拠点「SHUKUBA」(https://www.shukuba.life/shukuba)には、安達氏をはじめとするまちの活動者が入居し、飲食開業希望者向けのチャレンジカフェや農産加工所も設置されています。
レクチャーで提示された4つの問いは以下の通りです。
- 誰を迎えるか:自力で集客できる「創造的職人」(焙煎、パン、醸造、料理などに携わる人々)を誘致する方針です。
- 何を測るか:観光入込客数ではなく、地域内総生産を意味するGAP(Gross Area Products)という独自の指標を設け、2030年に向けた目標をこの指標の上に置いています。
- 誰が支えるか:小規模な家族経営が多い福住では、1社では専門職を雇うのが難しい現状があります。これを解決するため、総務省の特定地域づくり事業協同組合の仕組みを活用し、専門人材をシェア雇用する事業協同組合で対応しようとしています。
- 何を可視化するか:宿の予約データだけでなく、店舗も含めた町全体で、どのような人がどの経路で訪れ、いくら使ったのかを可視化する構想が進められています。

参加者が持ち帰ったもの
ツアー後、参加者からは「作り手の想いと、まちの仕掛け人である安達さんとの関わり・関係性が見えてよかった」「自身の地域や事業との差を感じ、だからこそ持ち帰るものがある」「ホテル屋・サービス業の立場として、宿だけでなく街全体の滞在記録やデータの残し方、集め方の参考になった」といった声が寄せられました。それぞれの地域や事業との比較を通じて、多くの気づきを得る2日間となりました。
TOUCAでは、今後も全国のコミュニティパートナーとともに、ゼミ合宿とツアーを継続して開催する予定です。活動に関するお問い合わせは、TOUCA事務局のお問い合わせフォーム(https://touca.jp/inquiry)より受け付けています。

TOUCAについて
日本の観光の先をてらし、各地域をともす「灯火(とうか)」を掲げ、全国のコミュニティパートナーと一般社団法人Intellectual Innovationsが地域や組織を超えて運営する共同コミュニティです。観光にとどまらない人と地域の関係性を探索し、未来の世代へつなげていくことを目指しています。
株式会社Local PR Planについて
「public relations」=周囲を取り巻く事象との適切な関係構築を目指す地域企画会社です。旧宿場町を舞台に、まちと住む人の暮らし全体を豊かに発展させるべく、NIPPONIAという宿も経営しています。代表の安達氏は「創造的職人宿場町 福住事業協同組合」の代表理事も務めています。
公式HP:https://tanbasasayama.com/

一般社団法人 Intellectual Innovationsについて
日本の各地域において、地域観光、地域経営に携わりながら、ともに遊びともに学ぶ「遊学者」のコミュニティ『TOUCA』の運営をはじめ、未来のホテルGMの育成を目的とした伴走型トレーニングプログラム『GM GYM』の開発および運営など、企業・教育機関・行政を横断するコンテンツの企画・運営を手掛けています。
URL:https://intellectual-innovations.or.jp/











